長野制度改革研究会

常設型住民投票条例提案について

最初の研究課題を「常設型住民投票条例」原案作成とした理由

先の田中知事の不信任案を可決し、田中知事が再選されました。
これは、県民の判断として厳粛に受けとめます。

顧みて不信任案の主因は、ダム中止問題から発生する財政問題という政策的意見の対立によるものでした。政策的に対立した事柄を選挙という形で問題解決を図ろうとした事は、緊急的な政治判断の中では致し方なかったものと考えますが、極めて大きな御批判を頂く中で不信任について自問自答してきました。
今後、再び知事が長野県の命運を分けるような政策判断を行い、議会との政策的相違が生じた時、人物を否定するような不信任という手段を用いる事は現実的には困難であると考えます。しかしながら、長野県議会議員の職責において、知事との政策的相違を生まないよう萎縮したり、間違った軌道を修正する事を拒む事は、県民への背信行為であります。

その時に、議会と知事との政策的相違の部分のみピックアップし、県民に判断を委ねるようなシステムを構築しなくてはならないと考えるに至りました。
つまり、政策的相違の解決策として、県民の意思を推し量る方法が今後望まれる手段であり、それが常設型住民投票条例であると考えます。

住民投票は、民意を推し量る方法であると同時に、執行権を持っている知事に、県民や県民の代表たる議会議員が、知事の政策的軌道修正を図る手段ともなり得るのです。また、民意からかけ離れた意思を持つようになってしまった議会の軌道修正を図る手段にもなり得ます。つまり、地方自治における議会制民主主義の補完機能として必要なシステムなのです。

長野県議会は、政策的相違を不信任という方法によって長野県の軌道を修正しようとしたことに他ならず、二度と同じ轍を踏まぬ為に、長野制度改革研究会では、この条例案を成立させる事に努力し、長野県議会議員としての責任を果たしていきたいと考えます。


議員私案を作成する理由と知事への提言
 
長野制度改革研究会では、別紙の通りの理由で常設型住民投票条例を最初の研究課題といたしましたが、県民の皆さんから求められる知事との対話を実践していくには、確固たる意思を持つ事が重要であろうかと思います。既に知事は、来年2月議会に提出すべく常設型住民投票条例への検討している旨の発言がありました。
より発展的議論、対話を行う為には、知事が作成される条例案への検討を行う方法もありますが、議員案を作成し、知事案を照らし合わせる中で、公開の下にお互いの考えをぶつけ合うべきではないかと考えます。その意味において、より早い時期に条例知事案をご提示頂きたいと思います。
我々も、原案を作成、公表しましたが、より完成度の高い正案を作成して参りたいと思います。
この条例は、県民に大きな関わりを持つ事から、県民議論が深まる事が重要でありますし、実施にあたっては市町村の協力が不可欠でもあります。つまり、条例を単に成立させる事よりも、知事、議会、市町村、県民の合意形成が重要である事から、また、知事が2月議会に条例提出を目指すのであれば、具体的手法を指し示すべきだと思います。
当然我々も、出来る限り県民との対話を重ねて参ります。

―提 言―
住民投票において、どのエリアによって行うべきかは最も重要な課題の1つです。県内においても、住民投票へのニーズが高まる中で、市町村や県民からの問い合わせ、相談に対して的確に対応出来る能力を持たなくてはなりません。その為には、住民投票について理念、哲学を県という行政体が有していく事です。常設型住民投票を県が条例化するには、この事がシステム上、車の両輪であると考えます。これは、知事権限の組織規定の変更によって行うべき事である事から強く要望すると共に、提言いたします。

特徴とその理由

【投票資格者】
公職選挙法における有権者は、満20歳以上であるが、本条例に
おいては、満18歳以上としました。
18歳は、経済的に自立可能な年齢であり、働いている場合は納税者である事や、普通免許の取得、結婚、深夜労働、有害危険業務への従事など、社会の営みにおいて成人としての扱いが成される事から、判断が出来る年齢とした。
本条例は、永住外国人も投票資格者としました。
住民投票を行った際、導かれる社会に県内永住外国人も、県民と同時の影響があり、福利を得る中で社会活動・経済活動を通じて、納税の義務も生じる事から、永住外国人も投票資格を有する事とした。

【住民発議の重視】
投票資格者の10分の1以上の連署をもって、住民投票の請求を 知事に対して行った場合、住民投票を拒否する事は出来ない事 としました。
主権を有する国民、県民の意思を重く受け止めた。全国的な動きの中で、限定された政治課題を住民投票で決しようとする市民活動は、地方自治法74条に規定する条例を制定する直接請求を根拠としました。
議会決議により拒まれるケースが多くありました。しかしながら、主権者の請求の重さに鑑み、10分の1以上というハードルを設ける中で、拒否不可の規定を行った。
また、第2条に定める除外事項においては、その限りでない事は当然とする。

【議員提案の重視】
議員提案は、定数20分の1以上の賛成をもって行える事とし、可 
決は議員の過半数としました。
住民投票を巡る議論は、公衆の面前において正々堂々と行われなくてはならず、また多様化するニーズを補える為に議員提案提出は、より低いハードルとした。
通常議案は、出席議員の過半数可決とするが、本条例の性質を考えるとき、特定の県民や地域に限定されたものでなく、県政運営上の重要事項に限られる事から、より高いハードルとした。また、重要案件に関して欠席、白票による議員意思時表明は、慎重を期する点から反対票とカウントされるべきであり、可決は出席議員の過半数ではなく定数の過半数とした。

【 多機能な住民投票】
住民投票の形式は、複数の選択肢の中から選択を求める事としました。
ニーズが多様化する現代において、YES若しくはNOを問うのみではニーズが反映出来ないと考える。1つの懸案事項に対し、YES・NOを選ぶ方法だけでなく、代替案を県民からも議会からも知事からも提出出来るシステムとした。この事により、県民の県政参加意識、議会の政策立案能力が可能となる。

【住民投票尊重の定義】
住民投票の結果の尊重とは、多数を占めた選択肢に対し、知事 と議会は積極的に取り組む事であると同時に、少数を占めた選 択肢は行わない事と定義しました。
住民投票によって示された民意と異なる行政運営がなされた場合、行政不審、政治不審と共に住民投票というシステムも不審を呼び、求心力を失う事は明らかであり、少なくとも少数であった選択肢を行わない事を明記した。

長野制度改革研究会活動スケジュール

9月 9日   懇談会
9月16日   勉強会
9月17日    勉強会
9月18日 勉強会
9月27日   ジャーナリスト 住民投票立法フォーラム 事務局長 今井一氏と条例原案について意見交換及び懇談(大阪市)
10月4日 勉強会
10月7日〜10日  勉強会
10月11日 記者会見・各議員への呼びかけ
11月1日 愛知県高浜市、滋賀県米原町視察
11月25日〜30日 スウェーデン視察
12月議会中    集中勉強会住民投票立法フォーラム 事務局長 今井一氏を迎えての勉強会

長野制度改革研究会の概要

・勉強会の名称は「長野制度改革研究会」とする
・設立趣旨に賛同した同志が「長野制度改革研究会」を構成する
・現在のメンバーは、風間辰一議員、柳田清二議員、西沢正隆議員の3名
・「長野制度改革研究会」は日常の緊張感ある議員活動を行う中で、自立するために集う
・最初の研究課題は、常設型住民投票条例とする
・今後の研究課題は、構成メンバーの合意により決定する
・風間辰一議員を代表とし、柳田清二、西沢正隆の両議員は幹事

設立趣旨

議会と知事の望むべき関係は、「緊張感のある相互自立した関係」である。
緊張感とは、思考、理念、哲学を持つ事であり、自立とはそれらに沿い行動する事である。
「長野制度改革研究会」は、緊張感のある相互自立した関係の中で、研究結果において必要な提言、必要な条例案作成等を行うもので、そのために必要な努力を実践していく。
「緊張感のある相互自立した関係」を議会と知事が持つという事は、相互が努力を行う事のみにより達成できると信じる。
議員と知事が緊張感を持つためには、弛まぬ研鑚に加え県民との意思疎通、対話を通じ磨かれるものである。
議員と知事が自立していく為には、それぞれがよって来るところの選挙において、相互支援関係を持つべきではなく、緊張感に中において自身の良心に従う志が不可欠である。
 私たちは、これらの趣旨を合意し、会派を越え共通認識を持つ課題に対し、積極果敢に調査・研究する新しい政治スタイルを目指す。

長野県常設型住民投票条例原案詳細内容については、以下をクリックして下さい。


長野県常設型住民投票条例(案)